2011年10月27日

迷い猫

猫が一匹いました。
その猫の飼い主はその猫を構うわけでもなく、たんなる同居人のようでした。だけど猫はそんな飼い主でもそばにいればとても心地よく、

いつも飼い主の横で背中を丸めていた。

もう何十年も素っ気ない飼い主。

そんな飼い主が近頃ちょっと変わった?
ある時猫は飼い主の行動が非常に気になりはじめ、

とうとう飼い主が出かけた時、後をついて行きました。

公園のベンチに座りしばらくすると
今までに見た事のない笑顔で話していました。

それは公園の野良猫です。

飼い主は自分の膝にのせ毛並みを揃えて話しています。

「寒くないかい?
お腹はすいてないかい? 困ったら何でも言うんだよ、
かわいいね、

よしよし、」


猫は愕然としました。

今まであんなに優しい顔して猫をみてくれません。
優しい言葉もかけてくれません。

もう目の前が真っ暗になり
ただふらふら歩いていました。

気がついた時にはもう迷子になり帰れなくなっていました。

いえ、たとえ戻ったにしても飼い主とあの野良猫の光景を見てしまったら悲しくてもどれません。
すると大きくて柔らかな手が伸び猫を抱き上げました。

「どうしたの?

迷子かな?

うちにくるかい?」

猫は黙って家に行き新しい飼い主と暮らし始めました。
新しい飼い主はとても優しく猫の世話を一生懸命してくれました。

何でも猫の思い通りの生活です。



でも心のどこかに少しだけ穴が空いたような気がするのはどうしてだろう。






dosetdarm at 20:43│Comments(0)TrackBack(0) diary 

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